血液の検査、貧血の検査



赤血球数(RBC)


1.何がわかるか-----基礎知識

2.異常値-----疑われる病気や異常
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

貧血の場合


*赤血球恒数


―赤血球恒数による貧血の形態学的分類―
貧血の分類 MCV MCH MCHC 代表的貧血
小球性低色性   鉄欠乏性貧血
  慢性出血性貧血
  特発性門脈圧亢進症
  慢性炎症性疾患
正球性正色性   溶血性貧血、再生不良性貧血
  急性出血に伴う貧血
  腎性貧血、血友病群
大球性   溶血性貧血
  巨赤芽球性貧血(悪性貧血)
  再生不良性貧血の一部
  肝硬変症、粘液水腫



算出式:

  MCV(平均赤血球容積):赤血球1個の平均容積
    Ht(%)*10    
RBC(100万)/mm
基準範囲:81〜98
単位:fl(フェムトリットル)

  MCH(平均赤血球ヘモグロビン量):赤血球1個に含まれるHbの量
  Hb(g/dl)*10  
RBC(100万/mm
基準範囲:27.0〜33.5
単位:pg(ピコグラム)

  MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度):赤血球1個に含まれるHbの濃度をw/v%で表したもの
  Hb(g/dl)*100  
Ht(%)
基準範囲:32.0〜35.0
単位:%



多血症の場合





ヘモグロビン濃度(Hb)


1.何がわかるか-----基礎知識
  • ヘモグロビンは赤血球に含まれ、酸素を運搬する働きをしています。
  • ヘモグロビンの成分の鉄が不足したり、ヘムを作る能力が低下したりすると、ヘモグロビンは低下し貧血となります。
  • 一般に増加は赤血球の増加に伴って見られます。

2.異常値-----疑われる病気や異常
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

       赤血球の項を参照




ヘマトクリット値(Ht)


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 血液中に占める赤血球の割合を示します。
  • 貧血があるとヘマトクリット値は低下し、多血症では増加します。

2.異常値-----疑われる病気や異常
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意

       赤血球の項を参照




白血球数と血液像


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 白血球は血液中で細菌を殺したり、免疫に役立ったりします。
  • 白血球には、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球があります。
  • 好中球は、感染症、火傷、心筋梗塞、出血、腫瘍、白血病などで増加し、特定の感染症(チフス、ウイルス)、敗血症、放射線照射、無顆粒球症、再生不良性貧血、エリテマトーデスなどで減少します。ときに、異常は見られないが体質的に常に多い人もいます。
  • リンパ球の増加は、特定の感染症(伝染性単核症、百日咳、ウイルス症、肝炎など)、リンパ性白血病、バセドウ病、アジソン病などでみられ、リンパ球の減少は多くの感染症急性期、悪性腫瘍、副腎皮質ホルモン服用などでみられます。
  • 好酸球の増加は、アレルギー疾患、寄生虫症、白血病、膠原病などでみられます。
  • 白血球やその分画の測定は、これらの病気の発見の糸口となるものです。

2.異常値-----疑われる病気や異常
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意






血小板数(PLT)


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 血小板は、出血の時、血管壁の凝血に働き、出血を止める働きを持っています。
  • 血小板数を計ることにより、各種の血液疾患の診断や出血しやすい人の原因解明に役立ちます。
  • 血小板が増加する病気には、原因不明の本態性血小板血症、多血症、慢性骨髄性白血病、慢性感染症、出血、悪性腫瘍などがあります。血小板が減少する病気には抗がん剤の使用、再生不良性貧血、急性白血病、ウイルス感染、特発性血小板減少性紫斑病、アレルギー、肝硬変、血栓性血小板減少性紫斑病、播種性血管内凝固症(DIC)などがあります。

2.異常値-----疑われる病気や異常
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意






血清鉄


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 鉄は赤血球中のヘモグロビンなどに含まれ、重要な働きをしています。体は常に鉄を必要とし、血液中に一定量を含んでいるようになっています。
  • 鉄の摂取不足が続いたり、出血(生理も含む)などで排泄が増大すると体の鉄分が不足し、血清中の量が減少してきます。
  • 血清鉄が低下を示す病気には、次のものがあります。
    1. 鉄欠乏性貧血
    2. 悪性腫瘍、慢性炎症、慢性関節リウマチ、慢性腎不全
    3. 妊娠
    女性では、生理による鉄欠乏性貧血が最も多く、男性では消化管出血や痔の出血による鉄欠乏性貧血が多く見られます。
  • 血清鉄が増加する病気には、鉄が利用されない貧血(再生不良性貧血など)、溶血性貧血、ヘモクロマトーシス、慢性アルコール症、肝硬変などがあります。とくにアルコール摂取過剰とそれによる肝障害で多く見られます。

2.異常値-----疑われる病気や異常
  • 減りすぎている場合
    • 鉄欠乏性貧血
    • 悪性腫瘍
    • 慢性炎症
    • 慢性関節リウマチ
    • 慢性腎不全
    • 妊娠

  • やや増えている場合
    • 溶血性貧血  

  • 増えすぎている場合
    • 再生不良性貧血
    • 慢性アルコール症
    • 肝硬変、肝障害
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意